
【お母さん保育士の葛藤・続編】フリーランスの収入と保障のリアル。不安を越えて選ぶ「私らしい」働き方

「フリーランスって、収入は安定するの?」
「社会保障や福利厚生、育休がないのは、やっぱり怖い…。」
なかなか口には出せないけれど切実な不安の声、痛いほどよく分かります。
「フリーランスになれば、自由に収入アップ!すべてがハッピー!」なんていう、夢物語を語るつもりはありません。 今回は、フリーランスという働き方の「裏側」にある、収入のリアル、社会保障の壁、そして仲間がいるからこそ抱えてしまう焦りまで。決して綺麗事だけではない、等身大の現実を包み隠さずお話ししたいと思います。

フリーランスに転身したお母さん保育士は、我が子との時間を選ぶために、何を背負い、どうやって未来への希望を紡いでいるのか。今、働き方に悩んでいる方が、次の一歩を踏み出すためのきっかけになれば嬉しいです。
収入のリアル。総額の「減少」と、時給単価の「上昇」
まず、おそらく一番気になる「お金」の話から始めましょう。 集団保育の正規職員や、固定シフトのフルタイムパートからフリーランスになった時、たちまちの収入はどうなるのか。
私の現在の実感として、包み隠さず本音を言えば「収入面は減少」しています。 それは当然のことです。フリーランスの最大のメリットである「我が子との時間を最優先にする」「自分のペースで働く」という選択をした時点で、物理的に働く時間は減るからです。
子どもの急な発熱でスケジュールを空けたり、長期休みに合わせてお仕事をセーブしたりすれば、当然その月の収入はダイレクトに下がります。毎月決まったお給料が振り込まれる「雇用」の安心感とは、全く違う世界です。

しかし、ここで視点を変えてみてください。 月収という「総額」は減ったかもしれませんが、自分が提供する保育の「時給単価」は確実に上がっています。 園で働いていた頃、どれだけ持ち帰り仕事をしても、どれだけ素晴らしい保育を展開しても、それがお給料に直接反映されることはなかなかありませんでした。無償の残業時間を含めて時給換算し、ため息をついた経験がある保育士さんも多いはずです。
フリーランスは、自分のスキルや経験に自分で価値(価格)をつけます。 単価が上がるということは、それだけ「少ない時間で、効率よく収入を得られるようになる」ということです。
もちろん、単価が上がる分、個人事業主としての「責任」は重くなります。自治体への届け出や、万が一の事故への備え、そして監査への対策など、すべてを自分一人の責任で準備し、記録を整えなければなりません。 しかし、その責任を背負ってでも、「自分の興味のある分野で得意なことを活かせる」という喜びは、集団保育で抱えていた人間関係や業務に追われる「ストレス」を、見事に激減させてくれました。
収入総額は減っても、心の余白と、我が子に向き合う時間は確実に増える。このバランスをどう捉えるかが、フリーランスを選ぶ最初の鍵になります。
恐怖の「育休なし」。ピンチを救う、働き方の多様な引き出し
次に、お母さんたちにとって最も切実な「社会保障の壁」についてです。 フリーランスには、会社員のような手厚い「産休・育休制度(それに伴う給付金)」がありません。これは、現在子育て中の方や、将来的にライフステージの変化を考えている女性にとって、切実でリアルな不安です。

「働けなくなったら、収入がゼロになる」 この現実は、時に重くのしかかります。しかし、見方を変えれば、フリーランスは「産後、自分の体調さえ許せば、いつからでも、少しずつでも働き始めることができる」という裏返しでもあります。 保育園の入所時期や、会社の育休復帰のタイムリミットに縛られることなく、「今月は月に2回だけ」「来月は週に1回だけ」と、自分の心身と赤ちゃんの様子を見ながら、グラデーションのように社会復帰を果たすことができるのです。
それでも、体力勝負の「ベビーシッター」一本だけで勝負するのは不安ですよね。 だからこそ、ベビサポでは「現場に出向くシッティング」以外の選択肢も用意されています。例えば、「ベビータッチケアアドバイザー」や「こころケアセラピスト」としての資格やスキルです。

お腹が大きくなってきたり、産後で外に出られなかったりする時期でも、これらの知識があれば、オンラインで保護者の相談に乗ったり、講師として活動したりと、働き方の幅をグンと広げることができます。 「シッターができないから収入が途絶える」のではなく、「今の私にできる別の形で、お母さんたちをサポートする」。この「働き方の引き出し」を複数持てる仕組みこそが、べビサポで学ぶフリーランス保育士の強みです。
扶養の壁と「掛け持ち」という最強のポートフォリオ
「夫の扶養の範囲内で働くか、それとも扶養を外れてバリバリ稼ぐか」 これも、お母さんたちが必ず直面する悩みです。結論から言うと、フリーランスの素晴らしさは「その時の家庭の状況や、自分の価値観に合わせて、柔軟に選択(変更)できること」に尽きます。
子どもが小さいうちは扶養内に抑えてゆったりと働き、子どもが小学校高学年になって手が離れてきたら、一気に仕事を増やして扶養を抜ける。そんなアクセルとブレーキの調整が、職場との相談なしに、家族と自分の意思で決められるのです。

そして、収入の柱を組み立てる上でぜひお伝えしたいのが、「掛け持ち(ポートフォリオワーカー)」という働き方の魅力です。 フリーランスの保育士が活躍できる場所は、ベビーシッターだけではありません。地域の支援センターや子育てサロンのスタッフ、英語などの幼児教室のアシスタント、あるいは療育施設でのパートタイムなど、保育のスキルが求められる場所は街中に溢れています。
例えば、「週に2日は療育施設でパートとして働き、固定の収入と社会との繋がりを確保する。そして残りの日は、時給単価の高いシッターとして活動し、自分の理想の保育を追求する」といった働き方です。 自分の得意分野を活かして複数の「収入の柱」を持つことで、経済的なリスクを分散させながら、より豊かな経験を積むことができます。
もちろん、複数の仕事を掛け持ちすると、スケジュール管理は少し大変になります。手帳とにらめっこする時間は増えるでしょう。 しかし、そのパズルを組み立てる主導権は「自分」にあります。
「この日は子どもの参観日だから、絶対に仕事を入れない」というブロックを最初に置いてから、残りの余白に仕事を入れていく。我が子の行事に、誰に気兼ねすることなく100%の笑顔で参加できる喜びは、スケジュール管理の苦労を補って余りあるものです。
仲間は「強み」であり、残酷な「焦り」でもある
最後に、フリーランスとして働く上での「心の在り方」について正直なお話しをします。
ベビサポには、同じように悩み、励まし合える素晴らしい仲間がいます。個人事業主という孤独な働き方の中で、相談できる仲間の存在は圧倒的な「強み」です。 しかしその一方で、心理的な本音を打ち明けるなら、仲間の存在は時に「残酷な焦り」にも繋がります。

SNSやグループの報告を見ていると、「〇〇さんは今月もたくさん依頼を受けている」「同時期に入学した〇〇さんは、新しい資格を取って活躍している」といった情報が嫌でも目に飛び込んできます。 我が子を優先して仕事をセーブしているはずなのに、バリバリと前に進んでいる仲間を見ると、「私、このままでいいのかな」「取り残されているんじゃないか」と、焦りに押し潰されそうになることがあります。 フリーランスはすべてが自己責任だからこそ、他人の輝きが、自分の歩みの遅さを責めているように感じてしまうことがあるのです。
でも、そんな焦りを感じた時、私を救い上げてくれるのもまた、「ベビサポの仲間」の存在です。
ベビサポには、すでに子育てのステージを終え、ご自身の手でバリバリと道を切り拓き、輝いている先輩ママさんたちがたくさんいます。 今は目の前の我が子に手がかかり、亀のような歩みしかできなくても、あの先輩たちのように「子どもが手を離れたら、私もいつかあんな風に全開で走りたい」と、確かな希望を持たせてくれるのです。
焦らなくていい。周りと比べなくていい。 今は、我が子に「おかえり」を言うための「種まき」の時期。このベビサポという温かい環境の中で、コツコツと誠実に目の前のご家庭と向き合っていれば、いつか必ず自分なり正解を見つけることができる。先輩たちの背中が、それを証明してくれています。
まとめ:不安を抱きしめながら、それでも「私らしさ」を選ぶ
フリーランスのベビーシッターという働き方は、決して楽な道ではありません。 毎月の収入の波に不安を感じることもあれば、育休がない現実に足がすくむこともあります。監査対策の書類を深夜にまとめながら、仲間の活躍に焦ってしまう日もあるでしょう。
それでも。 翌朝、起きてきた我が子を急かすことなく生活を回し始められる心の余裕。 自分の得意な保育を存分に発揮し、目の前の親子の笑顔をダイレクトに受け取れる喜び。 そして、学校から帰ってきた我が子の顔を見て、真っ直ぐに「おかえり」と言える温かい日常。

そのすべてが、フリーランスという道を選んだからこそ手に入れられた、かけがえのない宝物です。
お金や制度の不安は、ゼロにはなりません。でも、複数の収入の柱を持ち、環境と仲間を味方につけることで、その不安は「コントロールできるもの」に変わっていきます。 もし今、あなたが働き方に悩み、フリーランスの世界へ飛び込むことをためらっているなら。 その不安を抱いたままでも大丈夫です。少しだけ勇気を出して、自分の人生のハンドルを、自分自身の手に取り戻してみませんか?
私たちはいつでも、あなたのその一歩を待っています。
